検定失効とは
検定失効とは、公安委員会によって付与された遊技機の検定が、有効期限の満了または一定の条件を満たさなくなったことにより効力を失う状態を指す。遊技機検定の有効期間は原則3年間であり、この期間を過ぎると自動的に失効する。また、改造や不正使用が確認された場合、期限内であっても検定が取り消されることがある。検定失効後の機種を設置し続けることは風営法違反となり、撤去命令や営業停止処分の対象となる。
失効後に遊技機を引き続き設置したい場合は、公安委員会への「認定申請」を行い、認定制度を利用して3年間の延長を受ける必要がある。この際、機種が改造されていないこと、封印が損傷していないことなどが条件とされる。認定を受けずに設置した場合、法的には「無承認設置」と見なされ、罰金または営業停止命令が科される可能性がある。
中古遊技機の流通においても、検定失効の扱いは重要である。認定外機は中古市場に出すことができず、廃棄または部品再利用の対象となる。リユース機流通指針でも、検定有効機・認定機・失効機の区別が明確に定められており、誤って失効機を取引することは法令違反に該当する。
検定失効の概念は、単に期限管理の問題ではなく、遊技機の法的ステータスを守るための根本的なルールである。メーカー・販売業者・ホールのいずれも、検定の有効期限と更新状況を常に把握し、適正な運用を維持することが求められる。