全日遊連(全国遊技業協同組合連合会)とは
全日遊連(全国遊技業協同組合連合会)は、全国のパチンコホール事業者を会員とする業界最大の団体であり、ホール経営の健全化と業界全体の秩序維持を目的として活動している。1959年に設立され、現在は各都道府県遊技業協同組合を統括する連合組織として、行政・警察庁・業界団体との調整を担う中心的存在である。風営法の運用実務や遊技機設置に関する行政対応の窓口として、業界の“公的代表機関”といえる立場にある。
全日遊連の主な業務は、遊技機入替や広告宣伝の適正化、依存防止対策、社会貢献活動など多岐にわたる。特に遊技機の撤去スケジュールや設置期限の管理については、行政指導に先立ち全日遊連が方針を定め、加盟ホールに通達することで業界全体の足並みを揃えている。また、各組合に対する情報共有や講習会の開催を通じて、コンプライアンス意識の徹底を図っている。
日工組や回胴遊商との連携も密接で、検定・認定制度や新基準機の移行時期に関する協議では、全日遊連の意見が業界政策に直接反映されることも多い。さらに、広告宣伝ガイドラインの策定や遊技機リユース制度への協力など、行政と民間の中間に位置する調整役としての機能も持つ。
全日遊連の存在は、ホール経営者の利益代表というより、業界全体の信頼維持と社会的責任を果たすための“ガバナンス機関”である。風営法遵守と社会的信用の両立を実現するため、全国規模で自主規制と行政協調を推進する役割を担っている。