遊技機取扱主任者とは|設置・移設時の法令遵守を担う専門資格

遊技機取扱主任者とは

遊技機取扱主任者とは、遊技機の設置・移設・撤去・整備などの実務に携わる際、法令および技術基準を遵守して作業を行うために必要とされる専門資格である。風営法や関連する施行規則に基づき、都道府県公安委員会が実施する講習を受講し、適格と認められた者に「主任者証」が交付される。ホール設置業務や中古遊技機流通の現場では、主任者の立会いが義務づけられるケースも多い。

主任者の主な役割は、遊技機の構造確認、封印状態の検査、改造防止措置の確認、検定番号・認定番号の照合などである。これにより、設置時の法的適合性が確保され、違法改造や無認可機の使用を未然に防ぐことができる。特に中古機取扱やホール間移設の際には、主任者の確認記録が公安委員会への届出書類に添付される。

主任者制度の背景には、業界全体の技術水準とコンプライアンス意識を底上げする目的がある。行政側にとっては現場監視機能の一部を民間が担う仕組みでもあり、制度設計上、公安委員会との協働関係に基づいて運用されている。主任者講習は定期的に実施され、法令改正や技術動向に応じた最新知識の更新が求められる。

遊技機取扱主任者は、ホール・販売業者・整備会社など業界の各現場で「法令遵守の最前線」に立つ存在である。主任者の正確な判断と記録が、遊技機の安全性と制度の信頼性を支える基盤となっている。