反射センサーとは
反射センサー(Reflective Sensor)とは、パチンコやスロット機内で物体の有無・位置・動作状態を検出するために用いられる光学式センサーである。
発光部と受光部を同一ユニット内に備え、対象物からの反射光を読み取って信号を出力する。
構造と動作原理
反射センサーは、一般に赤外LEDを発光源とし、フォトトランジスタやフォトダイオードで反射光を受光する構造をとる。
物体がセンサー前面に入ると反射光が戻り、受光信号が一定閾値を超えることで「検出ON」と判定される。
使用箇所と用途
- 入賞口・アウト口での玉通過検出
- リール位置検出・原点合わせ
- 役物動作範囲のエンド検知
- 玉詰まり検出・保留検出
非接触検出で耐久性に優れるため、可動部周辺にも広く採用されている。
検出距離と応答速度
標準的な反射センサーの検出距離は5〜25mm、応答速度は1ms以下である。
遊技機向けでは、玉の高速移動を検出する必要があるため、広指向角型よりも狭指向型が多用される。
回路構成と信号処理
センサー出力はトランジスタ出力(オープンコレクタ)が主流で、プルアップ抵抗を介して基板のI/Oラインに接続される。
ノイズ防止のため、電源ラインにはデカップリングコンデンサが挿入され、受光信号はシュミットトリガ入力で整形される。
環境影響と対策
外乱光(蛍光灯・LED照明)による誤検出を防ぐため、発光波長を940nm帯に固定し、受光フィルタで特定波長のみ通過させる。
また、検出面の汚れや玉粉の付着は感度低下の原因となるため、定期的な清掃が必要である。
メンテナンスと交換基準
- 感度低下または誤検出が連続3回発生した場合は交換対象。
- 発光LED電流が規定値の50%未満に低下した場合も交換推奨。
- 清掃には無水エタノールを使用し、表面を傷つけないよう注意する。
最新技術動向
次世代機では、デジタル制御型反射センサーが採用されつつある。
アナログ電圧ではなくI²C通信でデータを出力し、照度補正や自己診断機能を持つ。
これにより、長期安定性と誤検出耐性が大幅に向上している。
まとめ
反射センサーは、遊技機の入賞検出や可動機構の制御を支える要となる検知デバイスである。
精度と応答性の高さは遊技信頼性に直結し、今後も光学・電子制御の両面で進化が続く重要要素といえる。
関連サイト:スリーピース技術ガイド
反射センサーの校正や清掃手順、光学特性の詳細はグループサイト
スリーピースドットネット(ppps.jp)
の電子制御ガイドで詳しく紹介しています。