コネクタピンとは
コネクタピン(Connector Pin)は、遊技機内部の基板・ケーブル・電装ユニット間を電気的に接続するための金属端子である。パチンコ機では、信号線・電源線・センサーラインなど数百点におよぶ配線を確実に接続・分離できるよう設計されている。接触抵抗の低さと長期信頼性が求められる部品のひとつである。
構造と種類
コネクタピンは、主に以下の構造から成る:
- ピン本体(真鍮またはリン青銅)
- メッキ層(スズ・金・ニッケル)
- 圧着部(導線固定部)
- ロック機構(ハウジング固定用)
用途によって形状が異なり、代表的なタイプは以下の通り:
- 丸ピン(φ1.0〜2.0mm) — 基板ソケットや多極コネクタに使用
- 角ピン(スクエアピン) — ジャンパ接続や基板直挿し用
- フラットピン — 大電流用(モーター・電源系)
材質とメッキ処理
ピン材質には、導電性・バネ性・耐腐食性を兼ね備えたリン青銅や真鍮が多く用いられる。表面にはスズメッキまたは金メッキが施され、酸化防止と低接触抵抗を実現している。
金メッキは高コストだが、微小電流信号の安定性に優れるため、センサーや制御信号用に採用されることが多い。一方、電源ラインなどの大電流用途ではスズメッキが一般的である。
接触機構と導通原理
コネクタピンは、ハウジング内のスプリング構造によって相手側端子と圧接し、安定した導通を確保する。バネ圧はおおむね30〜80g程度に設計され、接触面の微小な酸化膜を破って通電する「自己クリーニング効果」を持つ。
接触抵抗は通常10mΩ以下に保たれ、信号遅延や電圧降下を最小限に抑える。
固定方式と接続信頼性
遊技機内の振動環境を考慮し、コネクタピンは以下の固定方式で設計される:
- ロック付きハウジング: 差し込み時にツメが固定し、抜け防止。
- 二重圧着構造: 電線と被覆を別々に圧着し、引張強度を確保。
- 基板スルーホール固定: はんだ付けによる確実な接続。
これにより、メンテナンス時の繰り返し抜き差しにも耐える構造となっている。
電気的特性
パチンコ機で使用されるコネクタピンの一般的な定格は以下の通り:
- 定格電流:1A〜10A(ピンサイズによる)
- 定格電圧:12V〜50V DC
- 接触抵抗:≦10mΩ
- 耐電圧:AC500V/1分間
センサー系統など微小電流信号を扱うラインでは、ノイズ対策としてツイストペア配線やシールドケーブルと組み合わせる。
メンテナンスと点検
コネクタピンは経年により酸化・摩耗・バネ力低下を起こす。点検時の基本手順は以下の通り:
- 接触面の汚れ・酸化被膜の確認
- ピンの変形・抜け・破損の有無
- 圧着部の導通試験(導通テスター使用)
- ハウジングロックの保持力確認
清掃は無水アルコールを使用し、研磨剤入りクリーナーは使用しない。摩耗や腐食がある場合は、必ずピン単体を交換する。
リユース機・中古整備時の注意
中古基板では、コネクタピンの緩みや圧着劣化が多く見られる。特に役物・LED・センサー系統での断続的な信号不良はピン接触不良が主因である。抜き差し回数が多い箇所は、ピン交換または接点復活処理を実施する。
技術進化と次世代コネクタ
最新の遊技機では、小型化と多極化に対応した「ミニフィット」「DFシリーズ」などの高密度コネクタが採用されている。さらに、ロック構造の改良や金属シールド付きハウジングにより、耐ノイズ性と整備性の両立が図られている。
まとめ
コネクタピンは遊技機内部の電装信頼性を支える最前線部品である。小さなピン1本の接触不良が制御全体の異常につながるため、定期点検と交換管理が不可欠である。接触品質の維持が、安定稼働の根幹を成す。
関連サイト:スリーピース技術ガイド
コネクタピンや圧着工具、配線整備方法に関する詳細は、グループサイト
スリーピースドットネット(ppps.jp)
の電装・配線技術ガイドで詳しく紹介しています。