公安委員会検定とは|遊技機の適合を証明する制度

公安委員会検定とは

公安委員会検定とは、遊技機が風営法およびその施行規則に適合しているかを確認するための正式な審査制度である。ホールに設置されるパチンコ・パチスロ機は、必ずこの検定を通過しなければ営業に使用できない。各都道府県の公安委員会が所管し、試験の実務は保通協(保安通信協会)などの指定試験機関が代行して行う。検定に合格した機種には「検定番号」が付与され、その有効期間は通常3年間と定められている。

検定の目的は、遊技機の構造・性能・射幸性が法令基準に適合していることを保証することであり、社会的信用の裏付けにもなる。出玉性能試験、プログラム解析、基板の改造防止構造などが検査対象となり、わずかな不具合や仕様逸脱でも不適合とされる厳格な制度である。特に保通協による型式試験で問題が指摘された場合、メーカーは再試験のための再申請を行う必要がある。

検定に合格した遊技機は、公安委員会から交付される「適合証」および「検定番号シール」によって識別される。ホール側は設置時にこの番号を公安委員会に届出し、検査票に記載して保管する義務を負う。検定の有効期限が切れた機種を設置し続けることは違法となり、撤去命令や営業停止などの行政処分の対象となる。

公安委員会検定は単なる形式的手続ではなく、遊技機の品質と信頼を担保する制度そのものである。検定制度を理解することは、ホール運営者・メーカー・流通業者が法令遵守を徹底し、健全な遊技環境を維持するための出発点である。