リモコンボードとは何か|技術・構造白書

リモコンボードとは

リモコンボード(Remote Control Board)とは、パチンコ・スロット機における設定操作・メンテナンス・テスト入力を外部から行うための専用制御基板である。
主にホール管理者や整備員が使用する管理インターフェースとして機能し、メイン制御基板との通信を介して各種モードを制御する。

構造と役割

リモコンボードは筐体内部のアクセスパネル裏または背面に搭載され、次の機能を持つ:

  • 設定変更(確率・出玉率・スタート調整など)
  • テストモード起動(発射・入賞・照明確認)
  • エラーリセット・RAMチェック実行
  • 基板通信確認(TX/RXモニタリング)
  • 外部端子制御(リレー・LED点灯テスト)

操作はボタン入力またはダイヤルスイッチ、表示は小型LCD/7セグメントLEDで行われる。

回路構成

一般的なリモコンボードの内部構成は以下の通り:

  • マイクロコントローラ(MCU)
  • 通信インターフェース(UART/I²C/RS-485)
  • 入力ボタン・スイッチ回路
  • 表示ドライバ(LCD/LEDドライバ)
  • 電源回路(DC5Vまたは3.3V)

メイン基板とはフラットケーブルまたは専用コネクタで接続される。

通信プロトコル

方式特徴用途
UART(TTLレベル)シンプル・低速・確実テキストコマンド通信
RS-485ノイズ耐性が高い・長距離通信可筐体外部制御・管理端末連携
I²C複数スレーブ制御が容易モジュール内機器統合制御

通信速度は9600〜115200bpsが一般的。
誤動作防止のためCRCチェックやコマンド認証が組み込まれている。

主要機能の実装例

  • テストボタン:センサー・役物・LEDの個別駆動確認
  • 表示機能:演出エラー・通信エラーコード表示
  • メニュー階層:設定値変更・テスト結果ログ表示
  • ファームウェア更新:外部端子経由で書換可能

一部機種では、リモコンボードに音量設定や発射速度調整機能が含まれる場合もある。

メンテナンスとトラブル対策

故障時の代表的な症状と対処法:

症状原因対策
ボタン反応なしスイッチ接点劣化交換・接点洗浄
通信不良コネクタ接触不良/線断線再接続・ケーブル交換
表示異常LCDバックライト不良部品交換
動作不安定電源電圧低下電源ライン確認

最新技術動向

最新型では、タッチパネル式リモコンやBluetooth経由でスマートデバイスから設定できる「ワイヤレスメンテナンス機能」が導入されている。
また、動作ログを自動記録し、整備履歴をクラウドで共有するシステムも開発が進む。

まとめ

リモコンボードは、遊技機の整備・調整作業を効率化するための制御インターフェースである。
通信・操作・安全の3要素を高精度に統合し、保守性と信頼性を支える電子制御基板の中核を担っている。

監修:野口智行(有限会社グローバルスタンダード)
この記事は「技術・構造白書」シリーズの一部として、電装・制御基板領域におけるリモコンボード技術を専門的に整理したものです。