風営法施行規則とは|遊技機構造・性能を定める実務基準

風営法施行規則とは

風営法施行規則は、正式名称を「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」といい、風営法を実際に運用するための具体的な細則を定めている。警察庁が所管し、公安委員会が行う検査・承認・監督の基準は、この施行規則に基づいて運用される。法律そのものが「何をしてはならないか」を定義する一方、施行規則は「どのように実施するか」を示す役割を持つ。

遊技機に関しては、施行規則第8章に構造・性能・出玉率・射幸性に関する明確な基準が示されており、保通協による型式試験や公安委員会検定の判断基準はここから導かれる。出玉性能試験や役物制御、基板仕様、遊技機の構造図面の提出形式など、現場で扱う細部まで規定している点が特徴である。

また、近年の改正では、遊技機の射幸性抑制やデジタル制御の透明化を目的とした構造基準の変更が行われた。風営法施行規則の改定は、実質的に「新基準機」や「再認定制度」の転換点となることが多く、業界全体の技術動向や設置ルールを左右する。したがって、施行規則の内容を把握することは、メーカー・販売業者・ホールいずれにとっても業務の根幹を理解することに直結する。

施行規則の更新情報は、官報や警察庁の告示で随時公表される。改正内容を正確に追うことは、行政処分を未然に防ぐための第一歩でもあり、風営法第23条と並んで最も実務的な法令知識のひとつである。